For full functionality of this site it is necessary to enable JavaScript.

部分放電試験システム

高圧設備や電力ケーブルの保全では、絶縁劣化を早期に見つけることが停止リスクの低減に直結します。なかでも部分放電試験システムは、目に見えない初期異常を把握し、更新判断や点検計画の精度を高めるために重要な役割を担います。受変電設備、開閉装置、ケーブル系統、試験設備などで、診断・監視・故障予兆の把握を目的に導入が検討されることが多いカテゴリです。

このカテゴリでは、現場での簡易サーベイに向くハンディ型、オンライン監視向けのアラームシステム、ケーブル診断向けのポータブルPD測定器、さらにAC印加を伴う試験システムまで、用途に応じた機器を比較できます。測定対象、必要な診断深度、運用形態を整理して選ぶことで、設備状態の把握をより実務的に進められます。

高圧設備の絶縁診断に用いる部分放電試験システムのイメージ

部分放電試験システムが使われる場面

部分放電は、絶縁体内部の空隙、端部処理の不備、接続部の劣化、表面汚損や局所電界集中などを背景に発生します。初期段階では直ちに停電事故へ至らなくても、長期的には絶縁破壊の前兆となるため、定期点検と状態監視の両面から評価する意義があります。

対象は中高圧の配電設備やケーブルだけでなく、開閉器盤、母線、接続箱など幅広く、現場ではTEV、超音波、HFCTなど複数の検出手法が使い分けられます。設備停止が難しい現場ではオンライン監視やスポット診断、更新工事前後では試験印加を伴う診断が選ばれるなど、運用条件によって最適な機器構成は変わります。

このカテゴリで選べる主なアプローチ

部分放電試験システムは、単に「放電を検出する機器」だけではありません。実際には、現地スクリーニング、連続監視、位置標定、試験電源と組み合わせた精密評価など、診断の目的ごとにシステムの性格が異なります。

たとえば、MEGGERのMEGGER PD SCAN Handheld Scanner For PD Surveying In MV And HV Plantsは、MV/HV設備の巡回点検や異常兆候の把握に適したハンディ型のサーベイ用途として位置づけやすい製品です。一方で、BAURのPD-TaD 62 / PD-TaD 80は、ケーブルの部分放電測定と位置標定まで視野に入れた、より診断寄りのポータブルシステムとして活用が想定されます。

代表的な製品例と役割の違い

設備の異常兆候を素早く探したい場合は、超音波やTEVを使う携帯型機器が候補になります。JFE MK-720-E Corona Discharge CheckerやJFE MK-720L-E Corona Discharge Checkerは、コロナ放電のチェックを通じて、現場点検で異常箇所を絞り込む際に有効です。盤や機器周辺の異音・異常放電の確認を効率化したいケースと相性があります。

継続監視を重視するなら、ndb Technologies PD Annunciator Partial Discharge Alarm Systemのようなアラームシステムが実務的です。複数チャネル入力や通知機能を備えた構成は、保全担当者が異常の見逃しを減らしたい場面に適しています。加えて、ndb Technologies HFCT 20HD + cáp BNC PD Detection ClampsのようなHFCTクランプは、信号取得系の一部としてオンライン監視や測定系の構築に使われる補助要素として理解すると選びやすくなります。

さらに、試験電圧を印加してケーブル絶縁を評価したい場合には、MultiTech MTYD-10/100 AC部分放電試験システムのようなAC部分放電試験システムが候補になります。試験設備としての構成を重視する場合は、単体測定器だけでなく、必要に応じて高電圧/昇圧トランスとの関係も確認しておくと、導入後の運用イメージを具体化しやすくなります。

選定時に確認したいポイント

まず整理したいのは、検出対象測定目的です。開閉装置や盤内の異常スクリーニングであれば携帯型が向きますが、ケーブル系統の状態評価や異常位置の特定まで求めるなら、サンプリング、ゲイン調整、解析機能を備えた診断システムのほうが適しています。オンライン常時監視が必要か、停止して試験できるかも重要な分岐点です。

次に、測定環境と可搬性も見逃せません。現場巡回が中心なら、取り回しやすさ、防塵防滴性、バッテリー運用のしやすさが実務効率に影響します。逆に、詳細解析や報告書作成を重視する場合は、ソフトウェア連携、データ保存、波形やPRPD解析のしやすさが選定条件になります。

  • 現場巡回向けか、据置・オンライン監視向けか
  • TEV、超音波、HFCTなど、どの検出方式を重視するか
  • 異常の有無確認だけでよいか、位置標定や傾向監視まで必要か
  • ケーブル、開閉装置、受変電設備のどれが主対象か
  • レポート出力やPCソフト連携が必要か

関連カテゴリとあわせて検討したい機器

部分放電診断は、単独で完結するとは限りません。ケーブル試験や絶縁評価では、印加試験、誘電特性評価、VLF試験などと組み合わせて総合的に判断することが一般的です。そのため、用途によっては超低周波テスター(VLF)AC / DCヒポット耐電圧試験もあわせて確認すると、試験計画を立てやすくなります。

たとえば、BAUR frida VLF テストおよび診断ユニット、BAUR frida TD VLF テストおよび診断ユニットは、VLF試験や診断の文脈で検討される製品です。部分放電だけでなく、絶縁の健全性を多面的に評価したい場合には、静電容量/タン デルタ メーターの考え方も含めて比較することで、設備ごとの最適な診断フローが見えやすくなります。

メーカーごとの見どころ

BAURは、ケーブル診断やVLF関連まで含めた周辺ソリューションの広がりがあり、PD-TaD 62、PD-TaD 80、liona オンラインPDスポットテスター、tracy 部分放電インダクタなど、現場診断から補助機器まで複数の選択肢があります。用途に応じて、スポット測定、位置標定、オンライン診断を整理しやすいのが特徴です。

MEGGERは巡回点検向けのPDサーベイ、JFEはコロナ放電チェック、ndb Technologiesは監視・検出系、MultiTechはAC部分放電試験システムといったように、メーカーごとに得意な使い方の方向性が異なります。ブランド名だけで選ぶのではなく、どの運用シーンに合わせるかを起点に比較することが、導入後のミスマッチを防ぐ近道です。

導入前の整理で比較しやすくなる情報

問い合わせや比較検討の前に、対象設備の電圧クラス、測定対象の種類、現地での停止可否、必要な検出方式、求めるアウトプットをまとめておくと、候補機の絞り込みがスムーズです。特に、ケーブル診断なのか、盤の異常点検なのか、常時監視なのかで、必要な機器構成は大きく変わります。

また、単体機器の性能だけでなく、センサー、接続アクセサリ、ソフトウェア、電源条件、保護等級なども運用性に影響します。現場で「測れる」ことと、継続して「使いこなせる」ことは別なので、実際の保全フローに合うかを基準に確認するのが重要です。

まとめ

部分放電の評価は、絶縁劣化の早期発見、設備更新の判断、保全の優先順位づけに役立つ実践的なアプローチです。部分放電試験システムを選ぶ際は、現場サーベイ、オンライン監視、ケーブル診断、試験印加のどこに重点を置くかを明確にすることで、必要な機能や構成が見えやすくなります。

このカテゴリでは、MEGGER、BAUR、JFE、ndb Technologies、MultiTechなどの代表的な製品を比較しながら、用途に合う機器を検討できます。設備の種類や診断の目的に応じて、関連する試験機器も含めて全体像を整理し、運用に合った構成を選定することが大切です。

























































































































おまけチャンス‐ニュースを受ける登録